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2008年11月

2008年11月16日 (日)

ケーキやさんのゆうれい

ジャクリーン・K・オグバン 作 マージョリー・プライスマン 絵 福本 友美子 訳Pb080090

コーラ・リー・メリウェザーは、国一番のケーキ屋さん。すばらしいケーキを作るわりに、外見はレモンを食べたみたいに口をすぼめ、やせた体にひっつめてお団子にした髪、気難しい人でもありました。そんなコーラ・リーが亡くなって、店は売りに出されますが、新しくやってくるケーキ職人はコーラ・リーの幽霊に次々と追い出されてしまいます。数年後、店を買ったアニー・ワシントンにコーラ・リーは「私のむねが一杯になって、涙がこぼれるほど素晴らしいケーキを作ったら、台所をゆずる」と約束します。アニーはありとあらゆるケーキを作りますが・・・。

本の終わりに「ゆうれいも喜ぶチョコレートケーキの作り方」が載っていて、作ってみました。砂糖を山ほど入れるので、しっとりと、どっしりとした(それこそ悪魔の心臓のように黒い)ケーキになりました。クリームや果物でデコレーションしたら相当大きなケーキになったので、レシピを半分にしても良いと思います。

読み聞かせ子供ウケ度・・・・・☆☆☆☆☆

学年が上の子供達でしたが、いろんなケーキが出てきたり、コーラ・リーおばあちゃんとアニーのケーキのケーキ対決がどうなるか、とても集中して聞いている様子。担任の先生も「なかなか読み聞かせしても聞いてくれないので、今日は良かった」と感想が。

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だいず えだまめ まめもやし

こうや すすむ 文 なかじま むつこ 絵Pb080088
食いしん坊の3兄弟。だいずを10粒ずつもらったので、育てて収穫してみました。秋になってたーくさんの大豆がとれて、またふやそうと春にまいてみました。収穫時期の違いで、もやしにも枝豆にも大豆にもなるんだな~。でもどれも美味しいな!

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とんとんとうもろこし

小宮山 洋夫 作Pb080089
とうもろこしを育てて、とうもろこし料理を作って、とうもろこしパーティーをします。焼きとうもろこし、ゆでとうもろこし、とうもろこしのカレー、とうもろこしチャーハン、とうもろこしご飯、バター炒め、ラーメン、サラダ、バーべキュー。おしまいは、とうもろこしの葉と皮でボールを作ります。

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きつねのホイティ

シビル・ウェッタシンハ 作  まつおか きょうこ 訳Pb080091

スリランカの小さな村。アンゴウ、マンゴウ、ランゴウという仲の良い元気なおかみさん達が住んでいます。村はずれに住むきつねのホイティはいつも腹ペコ。アンゴウさんちの晩御飯を覗き見て、悪知恵を思いつきます。人間の服を着て「旅人」に化け、ご飯をごちそうになります。アンゴウさんはきつねが化けてやってきたと気づきますが、ホイティはうまく騙したと大得意。いい気になってマンゴウさんち、ランゴウさんちと「ちゃっかりご馳走いただきます」をはしごしますが、おかみさん達は1枚上手。きつねをからかってやろう、と待ち構えています・・・。

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かなづちスープ

ユルゲン・ウルフ 作・絵 楠田枝里子 訳Pb080092

寒い11月の夜。森で道に迷ったヤーコブはやっとこ一軒の家の明かりを見つけます。けちんぼのカトリンの家でした。「なにか食べさせて」と頼んでも、「あたしだって何にも食べてない」と何も出す気は無いカトリン。「だったら、かなづちで簡単に美味しいスープが作れるよ」というヤーコブの提案にカトリンは早速スープ作りを始めます・・・。

美味しいものを食べると、人間は心も温かくなり、隣人同士もうまくいく・・・『バベットの晩餐会』という映画を思い出しました。

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ジャムおじゃま

マーガレット・マーヒー 作 ヘレン・クレイグ 絵 たなかかおるこ 訳Pb080093
カッスル家のパパはかしこいママが自慢。ママが偉い科学者達に頼まれて仕事に出ることになった時、「パパにまかせろって。心配ごむよう!」と、家の家事はパパがすることになった。パパの主夫ぶりは完璧だった。ある日、庭のプラムの木になったプラムの実で、美味しいジャムを作る。次々と落ちてくるプラムを、パパはせっせとジャムにし、そのうち家にある器や入れ物は、ぜーんぶプラムジャムでいっぱいになってしまった・・・。

1年間のジャム漬け生活の後、肥満一家になったカッスル家。パパの暴走ぶりにちゃんと付き合った家族はえらいなぁ(>_<)

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2008年11月10日 (月)

さかなだ さかなだ

長野 ヒデ子 作Pb080094
今日は「お料理の日」。何を作るのかな?届いたのは、大きな魚!子供達は大騒ぎ、大喜び、大暴れ?大きな魚でお神輿ワッショイしたり、すべりおちた魚をつかまえようと、「まてまて~」と飛びついたり。「こわいよ~」っておびえる子もいます。まるごとジュウジュウ焼いて、「いただきまーす!」って食べたら、大きな骨になりました。骨になっても大きな魚は人気者。ほねほねダンスにお絵かきにと、大活躍。

顔からして多分大きな鮭なのでしょうが、ピラルクかチョウザメ、カジキマグロのような大型魚に描かれ、表情も迫力です。焼かれる前は目玉ぎょろり!だし、焼かれている時はしあわせそう、骨になったら得意そう・・・。昔の殿様で、鮭の皮のあまりの美味しさに、「皮だけの鮭はいないのか?」と家来に聞いた殿様がいた・・・という話を思い出しました。確かに魚も動物も「丸焼き」すると、パリパリした皮や、皮の近くの肉は美味しいです。この子供達も、さぞかしこの大きな魚の丸焼きを堪能したことでしょう。

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あたごの浦 讃岐のおはなし

脇 和子 脇 明子 再話  大道あや 画Pa080133
月のきれいな晩、海から上がって来たタコや魚たちが賑やかに演芸会をします。
「前はとんとんあったんやと」=「むかしむかし、こんなことがあったそうな」
松の木に登った鯛の「松にお日さん」タコの「松に下がり藤」フグの「松にお月さん」・・・囃したてる魚たちの「妙々々々々々々々」との掛け声もユニーク。読んでいると、のんびりした気持ちになります。

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あきのひのむしまつり

歌田 典子  作Pa080134
虫好きのお姉ちゃんのあかね、おくびょうで虫が嫌いな弟のみのる。林でやまぼうしの実を食べたら、体が小さくなってしまいました。そこにあらわれたハンミョウに、秋分の日の虫達のお祭り(運動会?)に招待されます。

読み聞かせ子供ウケ度・・・・・☆☆☆☆
色とりどりの虫たちに目を見張ります。「こんな色の虫っているの?」と昆虫好きの子供に聞いたら、「実際にいるよ」という話でびっくりしました。途中で、隠れている虫の数を数えるページもあり、一生懸命数えていました。「秋分って知ってる?」「やまぼうし、食べたことある?」と聞いてみると、知らない子もけっこういた(低学年では)ので、説明すると関心されてちょっと鼻が高かったです。とても楽しんで聞いてくれていました。

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ねこねここねこ

ブルノー・ホルスト・ブル 文 ヤーヌシ・グラビアンスキー 絵 まえかわやすお 訳Pa080135

ネコ好きなので、とろけるように幸せな気持ちで読みました。名作というのも、なるほど!と納得♪

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せかいにパーレただひとり

イエンス・シールダース 作 アルネ・ウンガーマン 絵 山野邊五十鈴 訳Pa080137
ある朝目を覚ますと、パーレの周りにはだーれもいません。世界にひとりだけになってしまったのです。お菓子屋や果物屋で好きなだけ食べ、バスや消防車を勝手に運転し・・・好きな事をしても、やがて何をしてもつまらなくなってしまいます。

子供時代に読んだ本を見つけて、久しぶりに手にとりました。「せかいにひとりだけなんて、うらやましい」→(読み進むうちに・・・)「こんな風にひとりぼっちじゃ、つまらない」と、小学生の頃確か思った記憶があります。大人になって、人間関係に疲れた時にもふっと思い出して、「パーレみたいに一人になりたい!」と、思ったものでした。現実にひとりだけになったら、きっと(こんないい歳になっていても)パーレと同じ行動をするだろうな~・・・と思います(^_^;)

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太陽へとぶ矢 インディアンにつたわるおはなし

ジェラルド・マクダーモット 作 じんぐうてるお 訳Pa080138
太陽の神と人間の娘との間に生まれた男の子。「親なし子」と村でいじめられ、お父さんを探す旅にでます。矢作りの老人と出会い、太陽へ飛ぶ矢で天に行きますが、そこでは「太陽の神の子」であることを証明するために、過酷な試練が待っていました。

「オレの子だったらこのくらい出来て当たり前」と、子供にいろんな事をさせるこの太陽は、人間だったらさぞや教育パパであったろうなぁ・・・と思いながら読みました。古今東西、こういう親はいるんだな~(-"-)

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だいちゃんとうみ

太田 大八 作・絵Pa080140
大正生まれの作者が幼児に過ごした、親戚の家での夏の一日を描いた名作。
宝物のような夏の一日。絵も文章も美しく、心に残る本です。

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ランパンパン

インド民話  再話 マギー・ダフ 訳 山口文生 絵 ホセ・アルエゴ/アリアンヌ・ドウィPa080139

仲の良いクロドリの夫婦。奥さんが王様に連れて行かれてしまいました。
クロドリは、カエルの皮・木のとげ・胡桃の殻で武装して、王様に戦いを挑みます。
ランパンパン ランパンパン と、勇ましく太鼓をたたきながら、いざ、出発!

『金色足のひよこ』と同じ設定。小動物が力を合わせて、暴君をこらしめるお話です。

読み聞かせ子供ウケ度・・・・・☆☆☆☆
いかにも弱そうなクロドリが、しょぼい武装で、らんぱんぱん らんぱんぱん と、出発すると、楽しそうな笑い声が起きました。途中参加するのも、アリやネコや・・・このメンバーでどうすんの?という興味深々な様子・・・王様の宮殿での「いろんな困らせ方」は、とても愉快だったようで、好評でした。

 

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つばさをもらったライオン

クリス・コノヴァー 作  遠藤 育枝 訳Pa080141
ねこの国のレオ王(ライオン)に王子が生まれました。王子は生まれつき翼がありますが、飛び方は誰も知らないので、飛ぶ方法も知らずに育ちます。ある日、そよ風に乗って宮殿の外に舞い上がり、遠い北の国のオットー王(白くま)に助けられます。オットー王の宮殿にある、レオ王がうらやむ「ふしぎな宝物」を、レオ2世くんは、知らないうちにオットー王から授けられていきます。その宝物とは・・・?

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北の魔女ロウヒ

トニ・デ・ゲレツ 原文 さくま ゆみこ 編訳 バーバラ・クーニー 絵Pa080142
フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』に基づいた話。
魔女ロウヒ(原典では、邪悪な女主人ポポヨラ)はいたずらな魔女。月と太陽を隠してしまいますが、賢者ワイナモンネンが取り戻す・・・という筋書き。
魔女が退治され、平穏が戻ってめでたしめでたし・・・という結末ではなく、悪さをした後でもロウヒは楽しく牧歌的に暮らしている様子が、平和で良いです。

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つきよのぽうけん

エドワード・アーディゾーニ・作 エインゲルダ・アーディゾーニ 絵 なかがわ ちひろ 訳P7140105
ゴミ箱に捨てられてしまった古いぬいぐるみやお人形達。ゴミ箱を脱出し、おもちゃの機関車を見つけ、月明かりの中新天地を求めて出発します。

手にとって読んでみて、すぐにお気に入りの一冊になりました。クリスマスの頃の読み聞かせに持っていきたいと、わくわくしています。

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こわがりうさぎのポッピーくん

エリザベス・ショー 作 新井 さやか 訳P7140106
なんにでもびくびく怯える、怖がりやの小さなうさぎのホッピーくん。みんなから馬鹿にされていますが、村に恐ろしい狐がやって来ておちびうさぎのウリが捕まってしまいました。その時びしっと勇気を出すポッピーくん。

小さい絵本なので、子供を膝に乗せて読むのにちょうど良いです。

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ニコラス・グリーブのゆうれい

トニー・ジョンストン 作 S・D・シンドラー 絵 きたむら さとし 訳P7140107
雪に閉ざされた古い農家で、主人のニコラス・グリーブは亡くなった。凍える寒さの中、家族はせっせと埋葬したが、じゅうぶん深い穴を掘らなかったため、1年後、子犬が1本の骨を掘り出してしまった。ニコラスの幽霊が自分の骨を求めて化けて出てくるが、骨は何の因果か、子犬→馬車→船→海の底へと場所を変えていった・・・。
骸骨のなっても幽霊になっても、なんだかおかしいニコラス。頑固で変なところで我が強い生前の性格もうかがえるようです。

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ドラゴンたちは今夜もうたう

ジャック・プリラツキー・詩 ピーター・シス 絵 小野 耕世 絵P7140108
優しいドラゴン、ぐうたらドラゴン、病気のドラゴン、ちびちびドラゴン、ペットドラゴン、野生ドラゴン、まだまだ出てくるいろんなドラゴン。どこか遠くのごつごつ岩山で、沢山のドラゴン達が火を噴きながら歌っている・・シスの幻想的な絵で、夢のような光景が広がります。「怖い」というより「ユーモアと人間臭さ」も感じます。

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ぞくぞく ぞぞぞ

水木 しげる 監修P7140109
350年前の絵師、狩野宗信の『化物絵巻』に短い文を添えて、シンプルな絵本に仕上がっています。夏だしどうかな~と借りてみました。危険な感じやおどろおどろしさは無く、ユーモアたっぷり。絵師も楽しんで描いた感があります。日常の生活にふらりと化物がからむ瞬間の、「あっっっ」という情景が描かれています。現代にも思い当たる事が多々ありますね。

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ぼく、あめふりお

大森 裕子 作P7110104
雨を呼び込む(?)ので、「あめふりお」なんて呼ばれている、てるてるぼうずが主人公。
おひさまに会いたくて、旅立ちます。雨の公園で出会ったなんともマイペースな女の子は「雨だーーいすき」。二人は仲良くなります。

読み聞かせ子供ウケ度・・・☆☆☆☆

梅雨時なので、選んでみました。親しみやすくわかりやすい絵で、じーーっと見上げて聞いてもらえました。温かいストーリーで、とても良かったです。

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地球タイムズ

あべ弘士 新沢としひこ 平田明子 増田裕子 文  あべ弘士 絵P7110098
春夏秋冬、動物さんたちによる、動物(陸海空のすべての生物)のニュースが満載の、くだらなく楽しい記事が満載の一冊。
タコハチベイさんのお天気予報、ナマケモノの4コママンガが好きです。

読み聞かせこどもウケ度・・・☆☆☆☆

時間が無くて、全部読めませんでした。くすくす笑いが起きて、本を見つめる目はきらきら・・・やはり動物モノは人気があるな~。

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月へいった魔術師

クリスチーナ・トゥルスカ 作  矢川澄子 訳P6170004
ポーランドのクラコフに住んでいた、一人の魔術師のお話。研究よ実験に明け暮れ、さまざまな魔術を使えても、月へいって見たい、という願いはかなわない魔術師。なんと悪魔を呼び出して、願いを何でもかなえる代わりに命をあげると、約束してしまいます。そのときから魔術師にこき使われて悪魔はへとへとになります。

人間のキリの無い欲に付き合わされる悪魔。悪知恵比べも魔術師の方が1枚上手で、最後は消えてしまいます。ご苦労様でした!

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ふつうに学校にいくふつうの日

コリン・マクノートン 文  きたむら さとし   柴田 元幸 訳P7110102
ふつうに学校にいくふつうの日、ふつうの男の子はふつうの夢からさめて、ふつうのベッドから出て、ふつうのおしっこをして、ふつうに顔を洗って・・・
「ふつうの」が延々と続くページをめくっていくと、やがてふつうじゃない教師が登場して、ふつうじゃない授業になり、その日は男の子にとって特別な日になります。

読み聞かせ子供ウケ度・・・☆☆☆☆☆

「ふつう」のフレーズが延々を続くのが斬新だったようで、じーーっと注目して聞いてくれました。途中から「ふつうじゃなくなって、これからどうなるの??」といった子供達の期待感も読んでいてひしひし伝わってきました。そのクラスではこの本を知らない子ばかりでしたので、新鮮だったそうです。 

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あめあめふれふれもっとふれ

シャーリー・モーガン 文 エドワード・アーディゾーニ 絵 中川 千尋 訳P7110101
街中に降り続く雨。小さい女の子と小さい男の子は、じーーっと窓から外を見ています。外に出て、雨の中で思い切り遊びたいのです。雨の中を自転車で走る郵便屋さんも、水たまりで遊ぶ小鳥たちも、雨でも外に飛び出せる猫もみーんな羨ましく思えます。

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サイとガチョウがなかよくなったら・・・

シェイラ・ホワイト・サムトン 作 おびか ゆうこ 訳P7110100
友達思いのガチョウのティリーは、村の人気者。自分の羽を使って作った羽枕と羽根布団を帽子を市場で売るためにお出かけすると、道の真ん中で寝転ぶサイに出会います。サイはとおせんぼをして、市場に向かう他の動物達になぞなぞを出します。「おちてくればくるほど、どんどん高くなるものなーーんだ?」・・・だれも、サイのなぞなぞを解くことが出来ませんが、ガチョウのティリーはそんなサイの事も心配します。

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ぼくがラーメンたべてるとき

長谷川 義史 作P7110099
「ぼく」がラーメンを食べている、その同じ時間に、テレビを見ている子もいれば、卵を割る子もいる、バイオリンを弾いている子もいれば野球している子もいる。で、となりの国では自転車に乗る子、水を汲む子、パンを売る子、倒れている子・・・同じ時間でも、場所がかわるにつれ、どんどん過酷な状況の子供達が出てきます。
風のように飛んでいけたら、倒れているこの子を助け起こせるな・・・幸せにラーメンを食べている「ぼく」がどこでも当たり前な世界になりますように。

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にぐるまひいて

ドナルド・ホール 文 バーバラ・クーニー 絵 もきかずこ 訳P6050029
10月、父さんは荷車に牛をつなぎます。1年間に家族が作ったものを積み込んで、これからポーツマスの町へ売りに行くのです。父さんが刈り取りその毛をつむいだ母さんが編んだショール、娘が編んだ手袋、息子が作った箒、亜麻から育てたリンネル、じゃがいもに林檎にはちみつ、かえでの樹液を煮詰めたかえでざとう。荷車で出発したとうさんは、町で全部お金に換えて来ます。荷車も牛も売って、家族に必要な物を買い、また次の年に備えて家族の新しい一年始まります。

ニューイングランド州にすむある農家の1年間の暮らしぶりを描いています。自分で育てたものを自分で商品にして売る・・・100年以上前、現金収入はこうして得ていたのか・・・と、
のどかさとともに生活の厳しさも伺えます。

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オーパルひとりぼっち

オーパル・ウィットリー 原作 ジェイン・ボルタン 編 バーバラ・クーニー 絵 やぎたよしこ 訳P6050030
両親が亡くなり、あたらしいおかあさん一家と暮らす少女オーパル。「やっかいもの」と呼ばれ、家の仕事をする日々の彼女ですが、周りには様々な友達がいます。大きな木のラファエル、ねずみのメンデルスゾーン、犬のホラチウスやカラスのポルセナ、様々な花たち・・・近所に住む目の見えない女の子とも、心が通っています。そして、オーパルをいつも見守ってくれている、天使のおとうさんと天使のおかあさんがいるのです。

1900年生まれの彼女は、養子に入った家族と共に製材キャンプを転々としながらの生活をしました。これは、オーパルが5歳と6歳の頃に書き残した日記です。小さい女の子の心の中がよく伝わってきます。字を覚えたての少女が封筒に書き残し、義理の姉さんにビリビリにされても、この日記は後の世に残って、たくさんの人達に読み継がれるようになった・・・天使のおとうさんと天使のおかあさんがくれた、奇跡なのかもしれません。

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